望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

ざっくりさん講読 8 「ミリンダ王の問い」9.第二編 序

問の根拠

 とても賢いがゆえにドチテ坊やのミリンダ王は、質問攻めにしようとナーガセーナを訪れて、思う存分質問して、とても賢くなった。でも、賢くなった分さらに、ドチテが膨らんだ。

 ブッダの教えは、順番に説明されたり、関連を説いたり、真理そのものを説いたりと、説明を使い分けているのはドチテだろ。ということだった。そこが分からないと、後々、論争のもとになっちゃうぞ。よし。ナーガセーナに聞いてみよう。と。

 でも、この間散々質問責めにしちゃったし、今回のはかなりの難問ぞろいになりそうだから、こっちも相応の準備をしなきゃね。とミリンダ王は一週間閉じこもって、八つの徳目を守ろうと決めた。

1.政治をしない。2.貪りの気持ちをおこさない。3.おこらない。4.迷わない。5.謙虚になる。6.言動を責任をもつ。7.感覚を清浄にする。8.慈しみを実践する。

八日目。ミリンダ王は、朝シャンをして、ナーガセーナに会える喜びに踊りながら出かけてた。

「ナーちゃん。秘密のお話があるの。一緒に山に来て」

 そして山に入ると、ミリンダ王は「質疑をするのにふさわしくない八つの場所は避けなきゃね」と言いました。それは、

1.平たんじゃないところ(問題が転がって行っちゃうから)。2.なんか怖いところ(びくびくしちゃうから)。3.風が強いところ(声がよく聞こえないから)。4.隠れたところ(立ち聞きされるかもしれないし)。5.聖地(緊張するから)。6.道路(上の空になるから)。7.吊り橋の上(惚れてまうから)。8.風呂(水浴に適した川や湖)(世間話になっちゃうから)。

 それから、こんな八種類の人とは、秘密の相談をしちゃ駄目ってのもあるよ。それは、

1.貪り癖のある人(論点がズレるから)。2.イライラしてる人(論点がズレるから)。3.優柔不断な人(論点がズレるから)。4.高飛車な人(論点がズレるから)。5.貪欲な人(論点がズレるから)。6.怠け者(論点がズレるから)。7.シングルタスクすぎる人(論点がズレるから)。8.馬鹿(論点がズレるから)。

 あと、こんな九種類の人は秘密が守れないから駄目だね。

1.貪り癖のある人。2.イライラしてる人。3.優柔不断な人。4.臆病者。5.吝嗇化。6.婦人。7.酔っ払い。8.去勢された人。9.幼児。

これ、理由は分かるよね。

 そしてね。こういうことに気を付ければ、智慧は八つの方法で進展し成熟するんだ。

1.年齢。2.名声。3.質問。4.先生と住む。5.注意深さ。6.対談。7.親愛なる人との交わり。8.住む場所。

ね。ナーちゃん。僕達は、八つの避けるべき場所を避けて、話をするのに最良の人間だし、秘密は守る人間だし、智慧を高める方法にも習熟しているってわかった? こんな素晴らしい弟子、ほかにいる?

 だから、ナーちゃん。弟子がこれだけやってるわけだから、師としてやるべき25の事を教えるね。

1.弟子を護る。2.勉強の計画を立てる。3.学習態度を見極める。4.きちんと睡眠をとらせる。5.病気にならないよう気を配る。6.栄養に気を配る。7.性格を把握する。8.戴きものは分け分けする。9.応援して。10.学校の友達を把握していて。11.村での友達を把握して。12.塾での友達を把握して。13.弟子と無駄話はしないで。14.失敗しても許して。15.徹底的に仕込んで。16.適当にしないで。17.秘密にしないで。18.全部教えて。19.産みの親みたいになって。20.怠けないように見守って。21.立派にしてやろうと思って。22.慈しみの心で接して。23.見捨てないで。24.面倒くさがらないで。25.上手に励まして。

ナーガセーナは「もちろんさ」といい、仏弟子が守るべき10の徳を示しました。

1.仲間と苦楽を共にする。2.ブッダについていく。3.施しをする。4.ブッダの教えが廃れそうだったら盛り上げる。5.正しい見解を持つ。6.好奇心や生活のために動かない。7.身体と言葉に引きずられない。8.仲良くし、仲良くすることを好きになる。9.ねたまない。嘘をつかない。10.ブッダブッダの教えとサンガに帰依する。

さ。いいかな。じゃ、思う存分、質問してきなさい。