望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

人工知能

コトは切断出来ないということ ―阿部完市と熊谷守一と島田修二

はじめに 前回も引いた以下のサイト。 weekly-haiku.blogspot.com ここに、とても興味深い「俳論」が引用されている。今回のブログはこの論について思ったことを記していく。 1.新しい回路基板の実装 俳句を作る、一句を成就するということは、言葉、言語…

『レンマ学』から始まるノート 1 ―言語眼鏡による転倒

はじめに 中沢新一さんの『レンマ学』は、とってもお得な一冊だ。なにしろこれは中沢さんの集大成の根本テキストなのだから。 bookclub.kodansha.co.jp その中心には「華厳経」がある。まだぜんぜん途中までしか読んでいないが、私はこんな感想を書いた。 中…

Back skippers から A slanting slider へ ――『日本文学の大地』考

はじめに 『日本文学の大地』という中沢新一さんの文庫本を読んでいて不思議だったのは、「なぜ、今日本古典文学を読むのか?」でした。しかし、この本はまさに「今、私が読むべき本だった」と気づいたとき、その疑問は吹き飛んでしまいました。 www.kadokaw…

笑いながら笑え ―肉体の怪談と論理の怪談

「君が言うのは頭の恐ろしさにすぎない、私が言うのは心臓の恐ろしさだ」夏目漱石『行人』 はじめに 以下に挿入される「怪談」の断片は、人生というTLで見かけた「どなたかの話」です。本来ならば正確な出典を記して引用するべきですが、すべてがうろ覚え…

「嗤うスピーカー」が「笑う」とき

はじめに www.itmedia.co.jp これをバグととらえても面白くはない。 サーバーに流れ込む環境音、ネット上に存在する膨大な情報を評価し続ける「ディープラーニング」がもたらした果実、と妄想したほうがよほど面白い。そうすれば、「嗤い」という現象は、ひ…