望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

不安

波頭の橋頭保としての『認知症世界の歩き方』

これは座右に置くべき、こわい本だ。 wrl.co.jp 唯脳論だとか、唯心論だとか、VRだとか、すべてこの世は虚構だとか、そういう言説は理解できるところもあって、結局は「脳」だよ。という感覚は理解できていたつもりだったのだが、それが現実の、ひじょうに身…

SDGsの持続と格差

はじめに エシカルがブームになりかけて、途端に静かになり、かわってSDGsが高らかに宣言されたとの感を持つ。 エシカルという包括的で、消費者を操作する運動では、経済発展の足を引っ張りすぎるからだろうと考えている。 SDGsは、消費者より企業側…

応援するならお金を使うしかないよね今の世の中じゃ

はじめに コンサートできない。物販販売も延期。このままでいいの~? って危機感がひしひしと感じられます。ハロプロがんばれ。 ひなフェス 無観客だからこそ、ひなフェスは三日間配信、放送によっておそらくは、これまで以上に多くの方がリアルタイムで観覧…

SDGsに貨幣は不要

はじめに 昨日、新型コロナ肺炎の感染防止のためのさまざまな要請について、思ったことをつらつらと書いたブログを上げて消した。その結びとして書いたのが以下の文章だった。 社会制度と生命との関係を、見直すべきなのだと思う。呼吸する空気の偏在を正す…

『生存する意識』読書メモ -臨床的な意識とは

はじめに 『生存する意識 植物状態の患者と対話する』エイドリアン・オーウェン(柴田裕之訳) 2019.9.18第一刷 みすず書房 を読んだ。 この副題を読んで即座に思い出されるのは、世にも奇妙な物語で、竹内結子さんが主演した『箱』である。 www.youtube.com…

尊厳死・安楽死・自殺

はじめに 全ての「義務」は外部から与えられた契約の片割れだが、「義務」に見合う「権利」は保証されていない。ならば「義務」は「義務」ではなく単に「命令」であり「無理強い」であり「隷属」の証でしかないのだ。 自然には「義務」などない。「生きるこ…

「嗤うスピーカー」が「笑う」とき

はじめに www.itmedia.co.jp これをバグととらえても面白くはない。 サーバーに流れ込む環境音、ネット上に存在する膨大な情報を評価し続ける「ディープラーニング」がもたらした果実、と妄想したほうがよほど面白い。そうすれば、「嗤い」という現象は、ひ…

泥濘の公理系 ―言語・VR・貨幣

はじめに 「記号は意味を持たない」ここは絶対に譲れない。 意味をもつ記号は言語と呼ばれるべきである。従って、記号が「指示記号」であるなら、それは言語の別名であって「記号」ではない。 「記号」は何をもって「記号」たりうるのか?それは、単なる落書…

聖母マグダラの摩利支天LOVEりんですっ! ―牧野真莉愛さんの単純さ

はじめに 以下の内容とブログタイトルが合ってないぞ? はい。はじめはタイトルのような三題噺になる予定だったんです。でも、書き始めたら違っちゃいまりあ。ぺこりんこ。ブログの最後にこの三題噺の骨子だけでも残しちゃおうかな、なんてと思ってます。日…

戦前の思考 -国家と国家間のこと(+銃のこと)

はじめに bookclub.kodansha.co.jp いま再び、資本主義経済 VS 社会主義経済 そこに歪められた イスラム社会が絡む三つ巴の構図があからさまになり、むしろ、朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国がその緩衝点として浮上しています。 mochizuki.hatenablog.jp ザ…

戦争と体罰 支配のダブルスタンダード

注意:以下の話にはひじょうに不謹慎な文言が含まれております。とくに北朝鮮関連をチャカすことが許せない方は、お読みにならないで下さい。 はじめに Jアラートてぇやな音だねぇ。寝覚めがわりぃや。かかぁ。麦酒一杯もってきてくんな。肴はね、え? うで…

負債論 を読む 1 第5章あたりまで

はじめに 資本主義社会に暮らす息苦しさは、全てを貨幣価値で測ることができる点と、賃労働の義務を課せられている点の二つにある。 その根源的には、この宇宙という閉鎖環境における資本主義経済とは、緩やかな自殺以外のなにものでもないという点に起因す…

ぼんやりとした不安の原因「試論」 -能動的自我の齟齬

はじめからエクスキューズ 中動態の本、まだ半ばです。読み進めたらこのブログ内容もupdateしなければならなくなる予感はありますが、芥川さんや、啄木さんや漱石さんやなんかが取り付かれていた「ぼんやりとした不安」の原因について「試論」として書いてみ…