望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

内ー外 を捨てて考える

はじめに 『意識と本質』井筒俊彦さん、を手引として、ことあるごとに立ち返る。 このところ「俳句」「写実」のことを考えていることが多かったのだが、今回読み直し始めて「写生」に関する重要な論考と、本居宣長さんと、松尾芭蕉さんを本質論批評として読…

ざっくりさん講読5 「ミリンダ王の問い」5.第四章(pp.177-196)

第一 もろもろの精神作用の協同 ミリンダ王(以下ミ) なんか、これまで色々と「分割」して答えてくれてたけどさ、実際のところ、どうなの? ナーガセーナ(以下ナ) できない相談だね。 ミ じゃ、譬えてみせてもらおうかな ナ 秘伝のスープの複雑な味を、塩…

物証とアリバイ ―13号独房 再び

13号独房の問題アゲイン ヴァン=ドゥーゼン博士は、13号独房を監視するモニター画面に、映っている。が同時に、テレビ画面には生放送で、ハッチンソン記者にインタビューを受けている、ヴァン=ドゥーゼン博士が映し出されている。 所長は部下に指示を…

言語にとって抽象とは何か

はじめに 『増補現代俳句大系』 角川書店 の15巻から遡って俳句を拾い始めた。拾う基準は1.「我」という言葉がないこと 2.感情を表す言葉がないこと 3.「俳句のためにしたこと」を詠んでいないこと 4.なるべく平易な言葉で書かれていること であり…