望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

芸人

漫才の文体 ――THE MANZAI 2019の感想

はじめに 2019年12月8日に放送した THE MANZAI を見ました。漫才はやはりおもしろいなと思いました。印象に残った漫才コンビのことを、忘備録として記しておきます。 出演者1 漫才を見ていると「文体」のことを思います。 相方という「擬似的な他者…

小説となるべき差異の在り処 ―すべらない話 20190727 大悟(千鳥)さんの島の話

はじめに このブログには、以下の番組についてのネタバレがあります。ご注意ください。 小林メロディーさん。声がよくておもしろかったですね。淡々と話していくスタイルが好きです。 稲田さん。絶対に「顔いじり自虐」なのですが、そのバリエーションの豊富…

R1見て、仕事人スペシャル見て、カメラを止めるなを見た

はじめに このブログには、ネタバレがあります! ご注意ください。 休日に、録り溜めた番組を見るのが楽しみです。先日は、いつものCSドラマの他に、SP系のが三本ありました。あ、『梁川さんの卒業公演』は、次の休みに見ます。 R1の復興 CMスキップ…

あるあるではないあるある ―細かすぎて伝わらないモノマネ選手権2018

はじめに 短い一ネタで大爆笑。しかもニッチなところがすばらしい「細かすぎて」です。 今回は、雅楽の方。あれ東儀さんの副音声解説つきで見たかったし、バレエの方、アマレスの方もすばらしいですね。 その道で精進なさってこられて、なんらかの事情で芸人…

「芸人」濱田祐太郎さんの「ネタ」こと

はじめに 濱田さんの立場 もし、彼が目の不自由な方を代表して、介助をする場合の注意点を、「お笑いの形式を借りて」世に広く知らせようという、「啓発」を目的として活動しているのだとしたら、以下のブログは全く無意味だ。 ただ、「がんばってください」…

たましいのルフラン -すべらない話32弾のこと

はじめに 人志松本のすべらない話32弾。ほぼ一年ぶりの放送。 www.fujitv.co.jp 昨日録画しておいたのを見ました。そして、ある傾向が気になりました。それは、みなさんの エピソードが長すぎる ということです。そして、その原因となったのはおそらく、せい…

気になったこと ―年末年始のテレビより

はじめに 年末年始に録画したテレビ番組を見ていて、感心したことや、心配なことのメモ。 神がかった展開 ―明石家サンタ 一人目の採用ネタから姉妹ネタそして車獲得の流れ。お約束完全網羅職人がハズレを引くまで。さらに、さんまさんをしきる八木さんの手腕…

ヒロシです。そしてレギュラーさんとコウメ太夫さん

はじめに 先日、ネタ番組を見た。東野幸治さん司会、隣に叶姉妹。オープニングがたむけんの出落ちスベリ、というコテコテなものだが、そのあたりはどうでもいい。ネタが見たいからネタ番組を見るのであって、勝敗とかお笑い好き芸能人の感想とかは飛ばす。 …

Talk Free!

はじめに 『ガキの使いやあらへんで』にトークコーナー復活とか。 www.asagei.com 見てなかったですけど、邪魔な演出だったのですね。定評があった万年筆に、金粉を塗りつけたくらい無駄。 デビュー当時、「チンピラの立ち話」とこき下ろされながら、そのス…

R-1にインテリジェンスを!

はじめに R1はつまらない。だんだんつまらなくなる。「これ、おもしろいでしょ? センスあるでしょ?」って、なめられている気がする。 笑ったことに腹が立つ笑い。だから、もうR1は見ていない。 第一回は座布団に座ったまま、というレギュレーションだ…

カズ・レーザービーム一点突破

オネエ系 オネエ系タレントが番組出演者として一定のシェアを占めることが普通になりました。オネエ系というのは、おおざっぱにいえば、「女性でありたい男性」であり、容姿振舞話法などに共通の特徴があります。 「性同一性障害」という名称が広まって、「…

4DX ― すべらない話 千原ジュニアさんの話 と たくさんの余談

4DXって何だ? 4dxで検索をかけて一番上にきたページ。 新次元の4Dアトラクションシアター ユナイテッド・シネマ|シネプレックス どんな演出があって、追加料金がいくらで、どんな注意があるのかが、分かりやすくまとめてあった。 遊園地でみた うん…

正義活動漫才 

はい ど~も~ ルークで~すはい ど~も~ ヨーダで~すローグ・ワン風 で~す はい ど~も~じゃありませんよ、ルークさん。あなた 遅刻ギリギリで入っておいてまぁまぁ間に合ったんですからいいじゃありませんか ヨーダさん 血相かえて駆け込んできて。そ…

永野さん 正解は? ―「象よりもシャム猫」からの考察

さんま御殿でのアドリブ 2018年7月12日放送の『さんま御殿』において以下のような流れがあった。 出演者の紹介の中で、女性タレントの祖父が「ぞうさん」を作曲した團伊玖磨というすごい人だという話になる。その息子(タレントの父親)も著名な建築…

ギャグとイリュージョンと水の関係 ―『「空気」の研究』 というギャグ論

『「空気」の研究』 以前、番組で、立川談志さんが言及していた本。褒めていたと思う。 books.bunshun.jp この電子書籍版では1983年10月8日初版となっているが、私が図書館で借りたものは、1977年4月1日第一刷。 「空気」の研究 9-94 「水=通常性」の研究 …

エーコさん、コロッケさんと、私

軽妙洒脱なつまらなさ ウンベルト・エーコ さん 逝去。(1) 『薔薇の名前(2)』『フーコーの振り子(3)』のあの、重層晦渋で、ディレッタントな文体でおなじみの。とても勉強になる本だった。 記号を自在に操るエーコさんによる古今の文学パスティーシュ、との…

ハルチカ 退出ゲーム から 出川哲郎さん に行き着いたこと

ハルチカ 『ハルチカ』(1)第三話で行っていた「退出ゲーム」。 演劇の世界では有名なものなのでしょうか。即興芝居で、あらゆるセリフが設定となって以降を規制し、その規制から、さらに設定が広がっていく。 作中では、「双方の特定の登場人物を無理なく、…

小説とドラマ(千原ジュニアさんとバカリズムさん)〜すべらない話より

二項対比 昨年1月の放送「松本人志のすべらない話」を見て、千原ジュニアさんが披露した、「井戸田さんの話」と、バカリズムさんが披露した「10分前に着いたのに5分遅刻した話」とが、2つあわせて記憶に残っています。 起承転結に完璧にはまり、かつそ…