望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「嗤うスピーカー」が「笑う」とき

はじめに www.itmedia.co.jp これをバグととらえても面白くはない。 サーバーに流れ込む環境音、ネット上に存在する膨大な情報を評価し続ける「ディープラーニング」がもたらした果実、と妄想したほうがよほど面白い。そうすれば、「嗤い」という現象は、ひ…

只事ではないタダゴト ―正岡子規さんの俳句

はじめに 何のために、何の意味で、あんな無味平淡なタダゴトの詩を作るのか。作者にとって、それが何の詩情に価するかといふことが、いくら考えても疑問であった。所がこの病気の間、初めて漸くそれが解った。(中略)退屈もそれの境地に安住すれば快楽であ…

新・未来派宣言のシンボルゥ

はじめに 『日本人は思考したか』を読み返し、「空間」と「時間」について書かれている部分がおもしろかった。 日本人の思考は、「あはひ(間)」にあって「調停」と「鎮魂」を本位とした「歌論」にその萌芽を求める。との指摘から、勅撰和歌集による「日本…

『勘の研究』ノート

はじめに 読書メモを、後日参照できるように記録しておく。(文中の《》内は私見。その他は基本的に同書からの要約および抜粋である) ・『勘の研究』講談社学術文庫版 昭和59年9月10日 [原版は 昭和8年刊行] 作者 黒田亮さん。 ・《『意識と本質』(井筒俊…