望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

R1見て、仕事人スペシャル見て、カメラを止めるなを見た

はじめに このブログには、ネタバレがあります! ご注意ください。

 休日に、録り溜めた番組を見るのが楽しみです。先日は、いつものCSドラマの他に、SP系のが三本ありました。あ、『梁川さんの卒業公演』は、次の休みに見ます。

R1の復興

 CMスキップに失敗したらしく、2時間の放送を50分ほどで見終えてしまいました。どこかの予選ブロックを飛ばしたらしいです…

 そんな中で印象深かったのは、「ちゃんとしたネタが戻ってきた」という点でした。半裸で叫ぶだけ、みたいなものはいらないのです。

カツラの人

「履いてますよ」の人から「お盆の人」を経て、今回の「カツラの人」。

 この順番でTVに出てきたというのがおもしろかったです。ここまでくると「履いてますよ」では温すぎて、生き残れませんね。「お盆の人」の清潔感あふれる明るいガチさが出て、この路線にこれ以上は難しいのかな、と思っていましたが、お笑いでは使い古された感のある「カツラ」を、この路線に持ち込み、なおかつ「明るさ」ではなく、「ヒロシさん」的恥じらいで見せるガチさ。ネタの間にみせるつなぎ話芸もペーソス溢れていて、とてもおもしろかったです。

女の人と、歌ってた人と犬の人。それと、フリップめくりの人

 「青木さやかさん」的な演じ方と「陣内智則さん」的なネタの人という感じでした。あと、嘘をつくと犬が吠えるネタの人。怖い方向にも、青春にも持っていける感じが、面白かったです。そして、優勝した人のフリップネタは、「だいたひかるさん」や「長井秀和さん」などのスタイルをフリップにしたような見せ方で、このようにフリップを使うと、「鉄拳さん」や「バカリズムさん」の一貫したテーマにそったフリップネタに見劣りするなと思いました。

 フリップネタに、暗に一貫性を求めてしまうのは、きっとこれまでの経験によるものなのでしょうね。そこを打破していきたいという意識が、優勝者にはあったのかもしれません。

 これらのネタは廃れることなく続いていってほしいと思いました。R1の本道という気がしました。

ささやいていた人

 これは王道だと思います。先に述べた、だいたさん、長井さんの系譜で、ささやき、ということでは「つぶやきシローさん」や、「スマイリーキクチさん」もつながってきます。ネタもとてもおもしろかった。ずっと赤ちゃんを抱いているスタイルでもいいような気もしましたけれども、いろいろな「気づきネタ」が今後も楽しみです。

短い

 R1は、持ち時間が短すぎますね。かつてR1の芸が荒れた時には丁度よかったのかもしれませんが、きちんと話芸を伝えるネタに関しては、もっと時間をとってくれればよかったのにと、感じました。

仕事人スペシャ

 東さんや松岡さんらの定着したメンバー。初っ端に、東さんの、後ろ向き塀貫通突き殺しという、主水さんを思わせるシーンから始まって、やっぱり殺陣はいいな、と思いながらドラマパートを流して。生瀬さん、西田さんおもしろいな、と思いつつ中盤に、本格的な「仕事」シーン。そして、ラストにもう一回。西田さん。おもしろかったです。

 必殺シリーズの「華」である、殺しのシーンが、定型になってしまっていて、残念でした。水を使ったり、道具をいつもよりもクルクル回したり、大人数を斬り回ったりしていましたけども、単調な感じでした。

 毎週放送していた頃の、痺れるような様式美や、泥臭い必死さや、惚れ惚れするようなタイミングや、荒唐無稽とも思われる殺し方や。毎回飽きさせない「仕事」ぶりが好きで、欠かさず見ていた世代としては、ここの部分だけ、練りに練っていただければ、ドラマパートは、つけたしですから。

 あと、林家(こぶ平正蔵さんを、ずっと松村邦洋さんかと思ってみていました。それは、おもしろかったです。

カメラを止めるな

 テレビで初めてみました。熱量が高くてこれぞ「映画」って感じでした。それも、「青春」映画です。こういう映画らしい映画は大好きです。

 映像作品におけるカメラの立場については、「氷菓」の「愚者のエンドロール」が参考になりました。それと、生放送中のドタバタという点で、三谷幸喜さんの「ラジオの時間」でしょうか。

 メイキングのメイキングというひねりに、加えて、本編のエンドロールに流れる、そのメイキングという三重構造。この、注意深く見ていたはずなのに、心地よくだまされている感覚は「虚無への供物(塔晶夫さん)」を読んでいた時に似ていました。

 やはり映画はヒューマンドラマですね。

おわりに

 おもしろいもの、これからもたくさんみていきたいです。それでは。