望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

レビュー

名文紹介 ~山さ行がねが~

ご覧いただくにあたって お願い: 以下、便宜上、ご紹介する文章が掲載されているページへのリンクを貼りますが、レポートの第一回から、いや、HPのトップページから、深く濃いレポートの全貌を熟読していただきたいのです。 yamaiga.com 現在WEBで読め…

マトリックス と ウォンテッド ―古典物理学と量子物理学

唯物主義的唯脳論の「マトリックス」 www.youtube.com マトリックス世界における無限後退 胡蝶の夢から一歩たりとも出ていない問題意識 コンピューターシステムは人間を電源とするため、人間を捕獲し、一定の神経電位を確保するために、かつての暮らしをVR…

『心が脳を変える』という本を怨嗟しつつ如来蔵に思いをはせる

それさえなけりゃ 脳の働きを知る上では、良書だ。様々な実験を網羅してあるし、図解も分りやすく、有用。そして、強迫性障害や、トゥレット症候群、失読症、様々な脳の可塑性についての知見もたいへんに分りやすく解説してある。 ただ…… 「心」と「仏教」と…

女子高校生青春映画の王道 『アイコ十六歳』

アイコ十六歳 これまでで、最も好きな映画だ。 www.youtube.com 同時代性という贔屓目を差し引いても、30年以上にわたって、No.1であり続けるというのは、かなりのものではないか。その理由の大部分は、富田靖子さん演じる三田アイコさんの魅力によるもの…

ギャグとイリュージョンと水の関係 ―『「空気」の研究』 というギャグ論

『「空気」の研究』 以前、番組で、立川談志さんが言及していた本。褒めていたと思う。 books.bunshun.jp この電子書籍版では1983年10月8日初版となっているが、私が図書館で借りたものは、1977年4月1日第一刷。 「空気」の研究 9-94 「水=通常性」の研究 …

エーコさん、コロッケさんと、私

軽妙洒脱なつまらなさ ウンベルト・エーコ さん 逝去。(1) 『薔薇の名前(2)』『フーコーの振り子(3)』のあの、重層晦渋で、ディレッタントな文体でおなじみの。とても勉強になる本だった。 記号を自在に操るエーコさんによる古今の文学パスティーシュ、との…

ハルチカ 退出ゲーム から 出川哲郎さん に行き着いたこと

ハルチカ 『ハルチカ』(1)第三話で行っていた「退出ゲーム」。 演劇の世界では有名なものなのでしょうか。即興芝居で、あらゆるセリフが設定となって以降を規制し、その規制から、さらに設定が広がっていく。 作中では、「双方の特定の登場人物を無理なく、…

村上龍さん、という老い

新装版なんていらない 『限りなく透明に近いブルー』を読み返したくなりましたが、単行本も文庫本も近くの図書館にはなくて、本屋にも無い。以前にみかけたそれは、新装版で、表紙がブルー一色。そして解説が綿谷りささんでした。私は、表紙に描かれていた顔…

『心の社会』は工場の分業ラインとは違う気がするので

出会い この記事を見て、「絶対に読まねば」と勢いこんで図書館検索予約入れた。 wired.jp その本は、 彼は言う。 心は心を持たない小さなエージェントの集合体。 心とは脳の働きである。 それそれ、それ知りたかったこと! 著者? AIの偉い人(?)。人工知…

右京さんの沈黙 ―相棒14 第12話「陣川という名の犬」;犬の倫理、毒虫の倫理

2016年1月20日(水)放送の 相棒14第12話「陣川という名の犬」をブログに留めておきたい理由 うろ覚えエピソードですが、ネタバレ記述です。閲覧ご注意ください。

Chronodex and the SPIRALDEX on enchantMOON

時間に追われるほどタスクを持たない者ですが、タスクの管理メソッドについては興味あり。以下の二点、見た目もおもしろいし、広まっている様子。 Chronodex Scription その派生形 The spiraldex KENT FROM OZ: Introducing the SPIRALDEX Visual Mapping Or…

小説とドラマ(千原ジュニアさんとバカリズムさん)〜すべらない話より

二項対比 昨年1月の放送「松本人志のすべらない話」を見て、千原ジュニアさんが披露した、「井戸田さんの話」と、バカリズムさんが披露した「10分前に着いたのに5分遅刻した話」とが、2つあわせて記憶に残っています。 起承転結に完璧にはまり、かつそ…

フル・フロンタルは「器」だといったので、帝都物語の加藤などが召喚されたこと

『機動戦士ガンダムUC』の最終話が公開間近ですね 1.「器」であること ①フル・フロンタルの自己定義 なので、改めて過去の6話を見直していて、フル・フロンタルのこんな発言が気にかかりました。 (私は自分を)「ジオンの理想を受け継ぐ者たちの意志を受…

『さよなら絶望先生』にはまりつつ、爆笑問題経由で、ギャグ小説を夢想し、伏線について考える

さよなら絶望先生 はみんないい 1.アニメ版での世界観拡張 希望先生(中村雅俊がCMでやっていた)→絶望先生→絶望→太宰治(心中好き)=昭和初期の時代背景→江戸川乱歩の猟奇=エログロヌード このテイストを徹底的に取り入れた作画が、とても好きです。 …

キッドナップ・ブルースと芥川龍之介さん

0.キッドナップ・ブルース を見た。 そして、芥川龍之介を思い出だした。 酔中夢書 KAZUKO HIDAI 『侏儒の言葉』よりhttp://www.shodo.co.jp/blog/hidai2010/2010/04/post-45.html 1.キッドナップ・ブルースについて 1-1 見た理由 【タモリさんのPV…

『死なないやつら』レビュー

[WhatとHow]と[Why]との隔絶 書いたのは長沼毅准教授 長沼先生は「いいとも」のコーナーレギュラーを務めていたいたことがある。「越境する教授」という印象だ。だが今回の書籍では、真面目すぎたようだ。 生命とは散逸構造体である 目次でこの項目があるの…

アニメ『氷菓』にはまる

甲午最初の記事は、これまでと趣向が変わる。 enchantMOON縛りはもう、やめた。プログラム知識がないと、続けるのは無意味。 さまざまな先人の足跡をたどって、月へ、の気概は変わらないので、問題なしと強弁。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^…