読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

恩送り 出納帳

社会

 

f:id:miyakotamachi:20150324164113p:plain

 『恩送り』について

 

誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。(中略)

恩を送る相手が限定されず、比較的短い期間で善意を具体化することができるとしている。社会に正の連鎖が起きる。江戸時代では恩送りは普通にあったと井上ひさしは述べている。(中略)『情けは人の為ならず』A kindness is never lost.

近年英語圏では、Pay it forwardの表現で再認識されるようになった。Pay it forward or paying it forward refers to repaying the good deeds one has received by doing good things for other unrelated people. (Wikipediaより)

エッセイ 「恩送り」という言葉 ―生きることの意味

『恩送り』は誰かの恩に報いるということです。「恩知らず」は受けた恩を忘れることです。「恩着せがましい」は恩を押し付けることです。ここに「恩送り」という素敵な言葉があります。受けた恩を他人に送ることです。

(可児市文化創造センター館長兼劇場総監督 衛 紀生)

2013年2月6日 恩送り

(前略)「恩を売る」とは見返りを期待して親切にすること。そうした見返りを求めずに世の中が回っていったらどんなに素敵な社会になっていくでしょう。(中略)作家井上ひさしさんは生前恩送りのことを「今で言う共生です」と語っていましたが……

無印良品 ブログ)

2015.1.12「もう一杯」をシェアする経済。カフェ・ソスペーゾが世界に広がる

持てる者が、あとで来る誰かのためにコーヒーの代金を支払っておく「カフェ・ソスペーゾ」この世界に知られていなかったナポリ独自の習慣が、経済危機のいま多くの人々を惹きつけつつある。TEXT BY MICHLESA DELLAMICO    (Wired.jp)

寄付、募金、ボランティアに留めないこと

3つ目の引用「カフェ・ソスペーゾ」は恩を与える側のみに焦点があたっている。そしてそれは貨幣の形をとる。言葉は悪いが施しを与える、という行為である。だが、あらゆる慈善は、施しを与えることをよしとする。

 持てる者が、金銭、設備、労働力などを無償提供しようという姿勢が、悪いわけはない。ホームレス支援だって、貧困地域にたいするODAだって、それで救われる人々が大勢いる。

(参考事例:カルマキッチンhttp://karma-kitchen.jimdo.com/)

 

 やらない善より、やる偽善という言葉がよく登場するが、困っている人を助けることは、それによって助ける側が利益を得ていたとしても悪いことではない。(強いてあげるなら、その比率は問題視されねばならない。最大限の寄付を、という観点から)

 恩を送る、とは受けた恩を、きちんと他へ回そう、という姿勢だ。施しを受けっぱなしでいることで、人は、卑屈になりはしないか? もらいっぱなしでは、引け目を感じはしないか? どうせ何もできないからとか、くれるものはもらっておかなければソンだとか、返しきれぬ心の負債から、そんな思いを生みはしないだろうか? 

 もちろん、過酷な現状がある。今すぐそれだけのものを返せるわけではないだろう。だがそれが可能になった時、可能な範囲で、受けた恩はできる範囲で他へ回そう、という姿勢が恩送りだ。

 カフェ・ソスペーゾでコーヒー一杯の恩を受けた者は、帰り道で道を尋ねられたら全力で教えてあげればいい。道を聞いた者は、たどりついたホテルのロビーで言葉が通じなくて困っている旅行者の手助けをしてあげればいい。そこには善意の循環があり、笑顔の広がりがある。

 

出納帳

恩を受けたことに敏感でありたい。そのつど感謝を忘れないようにしたい。そして恩を人に施す、のではなく、回すのだという姿勢で、人と接したい。そんなことを具体的に感じるのには、やはり記録することが一番だ。

帳簿形式

帳簿のアイデアは、以前に読んだNAMにおけるLET(地域通貨)Qの説明にでてきた。サービスをしたもの、されたものが互いに相談して数値化する。借方と貸方は必ず一致するので、コミュニティ全体として終始はいつでも必ず0となる、という管理方法だ。だが、「恩出納帳」では、厳密に0にはこだわらない。以下にこの帳簿の記入例を書いておこう。

f:id:miyakotamachi:20150324164113p:plain

記帳方法

 

① 番号、月日、時間そのまま。恩を受けた、日時を記録すればいい。思い出せる範囲。

② 適用  恩の内容を簡潔に、しかも具体的に記入する。受けたのか回したのかは、ポイント欄で明らかになるので書かなくていい。

③ 受と送 受けた恩と送った(回した)恩が何ポイントに相当するかは、自分の判断でよい。とても助かったり、大きな自己犠牲を払ったのなら大きな数字を書く。

④ 残高 受けた恩を(+)送った(回した)恩を(-)としてみた。計算方法は小遣帳を同じ。ただ、恩送出納帳の残高は、なるべく0になるように心がけて生活したい。

⑤ 備考 忘れたくないこと、個人情報などがあればここへ。

諸注意

・記帳は買ったときからとする。それ以前のものは書かない。そうしないと、両親に産んでもらった恩などが、莫大なポイントが入ってしまって回しきれなくなるから。キリストの磔とかね。

・交通事故から救ってもらったとか、臓器移植を受けた、などの命に関わるものについても、記載します。前項と違って、出納帳があるのなら、書いて、回してくよう心がけます。

・青字でかいてあるように、受けた本人に直接返したものは、0ポイントとします。だからといって、相手に感謝やお礼をしないほうがいいなどとは、考えませんよね。

貨幣経済を超える可能性

『贈与』『互酬』は資本主義に対抗するパワーを持っている。エネルギー問題、地域、世代間の格差、自然破壊、をもたらした現在の社会構造を変えていく力をもっている。『布施』『喜捨』だけでは、貨幣の循環に寄与するだけだ。対価とは何か?新たな活動には新たな価値を付与すべきであり、それはいわゆる地域通貨のような形になっていけばいい。RMTの外で。

中沢新一氏、柄谷行人氏、およびその周辺の人々の労作を勉強していきたいと思う。

 

以上です。