人にやさしいコンピューターであるために、コンピューターのコンピューターらしさをなくすこと。未来はきっとコンピュータが人間にあわせてくれるはず(1)。
で、enchantMOON。使おうすると、ただの黒い画面。だけどこれ、No UIじゃないじゃない。手書きCUIとメニューアイコンのハイブリッドなんだ。これまでのデスクトップよりはとんがってるようだけど、それならLinuxのCUI(2)だって、かなりとんがってるよね…
わざわざ? ねぇ? 慣れてて、便利なデスクトップ。直観的に操作できるし、余計なこと考えなくても済む。メニューだって、次々と教えてくれるんだから(3)。ここはこの感じでいいんじゃないの?
それに、プログラム作らないとダメなんて、そんなの無理だよ。なんで清水社長、こだわるかなぁ(4)。アラン・ケイのダイナブック(5)で必須だったから? そりゃ、当時は今ほど便利じゃなかっただけなんじゃん?って。
そうじゃなぁいんだぁと思う。
あることに慣れるってことは、そこに思考停止が起こってるってこと(6)。
アイコンクリック、出てきたメニュー選択。その一連の動き、UIに支配されちゃってるのかもしれないよ。そうやっているおのれ自身の、ものの考え方までも。便利になったおかげで省けた手間にひっかかっていた な・に・か。そこに楽しい道草スポットが隠れていたのかもしれないじゃない。
「慣れる」ためには頑張んなきゃいけなかった。せっかく頑張ったんだから「便利」に使い続けたい。思えば遠くへ来たもんだ(7)。
お替り自由になろうよ(8)。自由ってほんと、めんどうくさくって不自由なものなんだ(9)。そのめんどうくささを楽しめなきゃ。お仕着せのUIから脱出して、自分の考えた、自分にふさわしい、自分なりの、UIを作ろう。そのための、プログラミング だったんだ。
で、それがMOONBlock(10)なのか、ってと、まだまだなんだね。
ペンで「こんなことしたい」って書くと、実現してくれる、そんなプログラミングこそが、コンセプトにあるNo UIなんだと思う。
スタートレックでは、コンピュータに言葉でお願い(命令か)してた。音声認識で、[命令するー結果を返す]っていうコンピューターだったもんね。1986年のサンフランシスコでは、マウスにむかって「コンピュータ?」と話しかけて、あきれられていたもんね(11)。これが究極かな。あとはそういうシステムを体内に埋め込んで、ハードすら見えなくするとか。手術かぁ。手術は痛いなぁ。
21世紀になって、こういう未来を実現可能な機器がそろってきつつある。リープモーション(12)とグーグルグラス(13)でJM(14)ができる、とか。
未来を限定しちゃいけないよ。頭の中だって、ね。
- http://www.yachiyo.co.jp/tecnology/ubiquitous.htm
- 『ノームラーのCUI大好き』とても勉強になります。今後もしょっちゅう参照することになるでしょう。どうぞよろしく。
- Officeがリボンになったときには、しばらく途方にくれたもんですが
「Microsoft Office の新しいユーザー インターフェイスの概要」 -
「enchantMOONに込められた清水亮氏のプログラミング哲学…黒川塾(十壱)レポート」(INSIDE FOR ALL GAMERS 2013/08/05)
- 『あらゆる年齢のためのパーソナルコンピュータ(抄訳)』
あれ、ペンだけど、GUIで、マルチウィンドウで、電話だぞ。 - あえて利き手と逆で絵をかいたり、まずは英語で書いてから和訳してみるなどで
思考停止を実感し、突破するとか。 - 『思えば遠くへ来たもんだ」(CinemaScape-映画批評空間- より)
- 「俺は自由にはこだわるね。たとえば、お替り自由かどうか、とか」
(爆笑問題 太田氏)週刊プレイポーイのコラムにあった、と記憶してる。 - 「人間は自由であるように呪われている。<condamné à être libre>」(サルトル)
- 「enchantMOON向けMOONBlockプログラミングの紹介(かなりざっくりと)」
(UEIshi3zの日記 2013/04/27) - 『スタートレックIV 故郷への長い道』(Wikiより)
- 【LeapMotion リープモーション】最新情報と活用事例 (モーション研究所)
- 「Google Glass 私ならこう使う」(Neverまとめ 2013/3/28)
- 「キアヌ・リーブス主演映画『JM』をTVシリーズとしてリメイクする動きが進行中」(海外ドラマNAIV 2013/4/26)