再生という奇跡
道重さゆみさんが、休養を終えて、とうとう再生なさいました。
ABOUT
モーニング娘。卒業から、およそ2年4ヶ月。
道重さゆみが「再生」します。
その舞台は丸の内COTTON CLUB。
期間中「COTTON CLUB」が「劇場」に生まれ変わります。
「コンサート」でも「ミュージカル」でも「ディナーショー」でもないパフォーマンス、
音と光、そして映像が織り成す新しい世界。
「再生」と「希望」をテーマにした約80分のSHOWとなります。
新たな「第一歩」を是非、あなたの目で見届けてください。
その講演日程の多さから、映像のみの登場ではないか、3Dキャラクターとしてのパフォーマンスではないのか、などの揣摩臆測が半ば信じられていた再生公演でした。
私はこの公演を見に行っていないので、それがどのようなものであったかを語ることはできませんが、いくつかの番組や配信を見て、まさに再生と呼ぶにふさわしいものであったことに、驚き、喜んだところです。
再生発表からヤンタン。今夜もうさちゃんピース、サンタク。
正直、モーニング娘。伝説を美しく完結させた後、道重さゆみさんは、一体何をしようというのだろう? と思っていました。どのように復活したところで、モーニング娘。リーダー道重さゆみ、を凌駕することはできないだろうと、当然のように思い込んでいました。両手で目を塞いで、その指の隙間からそっと覗いていた。そんな感じだったのです。
そんな思い込みを、「道重再生」は一撃で吹き飛ばしました。疑って、もうしわけありませんでした。道重さゆみさんは、ブランクをまったく感じさせない間合いと、リーダー時と変わらぬ広さと深さとをもって、元気に再登場してくださいました。
私たちの前にそのように登場するための、葛藤と努力とは想像を絶するものだと思います。ありがとう、というよりほかありません。本当にありがとうございました。
休養中の話
休養中の話もいくつか採り上げられていて、ほとんど情報の出なかったブランク期間のことも明らかになりました。モーニング娘。についてのコメントも、とても興味深いものがありますし、亀井さんとの大阪旅行の話など、もっと聞かせてもらいたい内容が盛りだくさんです。道重さんのトーク力は定評があります。今後、一人ラジオや、ハロプロの後輩と話をする配信などがあればいいなと思います。
さて、本題です。
道重さゆみさん と モーニング娘。
モーニング娘。になりたかった人
なぜ、これほどまでに「保たれて」いるのか? 限りない驚嘆と、惜しみない賞賛の中、道重さゆみさんは、復活なさいました。「モーニング娘。の」という看板を失って、絶対リーダーという立場ではなくなった「ただただモーニング娘。が好きなだけだった女の子」が、モーニング娘。を卒業した後、なぜ、これほど「保たれて」いるのか? 私にはそこが奇跡としか思えなかったのです。しかし、今回その理由に思い至りました。
道重さゆみさんは、一度も「モーニング娘。であったことはなかった」
のです。
道重さゆみさんほど、モーニング娘。が好きで、モーニング娘。のことを真剣に考え、モーニング娘。のために尽くした人はいなかった。それは紛れもない事実です。
私は、道重さゆみさんは、モーニング娘。をずっと「外部」から支えていた人だったのだと思いました。だからこそ、モーニング娘。を離れても、道重さゆみさんは道重さゆみさんのまま、変わらずにいられるのだと思いました。
卒業時の言葉
立ち位置
モーニング娘。加入後、「ステージに立ち位置はあってもグループ内に居場所がない」という思いを抱え、一人で外仕事をする際には、モーニング娘。を全力でアピールし、スキルとカリスマの塊であった高橋愛さん、そして彼女を支え続けた新垣里沙さんの後任を任されてからは、モーニング娘。を再ブレークさせるべく、モーニング娘のismを、文字通り「娘。」たちに「家族」として育んできた道重さゆみさん。
リーダーになる前の「モーニング娘。の道重さゆみです」は、モーニング娘。のファン代表であり、アンバサダーであり、後援会会長でした。そしてリーダーになってからの「モーニング娘。リーダー、道重さゆみです」は、母であり、プロデューサーであり、PMであったのだと思います。つまり、「モーニング娘。の道重さゆみ」ではなく「道重さゆみのモーニング娘。」だったのだと思うのです。
道重さゆみさんは、自己再帰的にモーニング娘。だったのだといえると思いました。
再生の意味
「再生」が、Re-Born でも、Re-Birth でもなく Re-Play であったのは、モーニング娘。を卒業しても道重さゆみさんが、道重さゆみさんであることに、何ら変わりがなかったからだと思います。
「再生」した道重さゆみさんが、モーニング娘。のファンであることに変わりはなく、もしかしたら、メンバーであったとき以上に、ファンであるのかもしれません。それは、より純粋に道重さゆみさんらしくあることができるということなのではないでしょうか。
小倉優子さんは、コリン星を捨ててキャラクターが縮小してしまいましたが、道重さゆみさんは、モーニング娘。を卒業することで、キャラクターがより、「徹底」されるのだと思います。
道重さゆみというジャンル
自らのジャンルは「かわいい」といい切り、「大人っぽさ」「色気」なども「かわいい」に取り込んでいこうとする道重さゆみさんに、今後も「依存」していきたいと思います。
おわりに -伝説としての道重さゆみさん
「道重さゆみという物語」。それは、モーニング娘。との関係において生まれた伝説にとどまらず、むしろ、これまでが序章であったのだと感じさせてくれた今回の再生でした。
嗣永桃子さんは自らのことを、カントリーのメンバーが「アイドル界のシーラカンス」と呼ぶことを許し、この六月には引退なさいます。しかし、道重さゆみさんには、とことん「道重さゆみ」というジャンルを追求していってもらいたいと思います。伝説は続きます。
今回のタイトルは、以下のブログの続編という位置付けで「2」とつけました。
追伸
先日のハロステで、工藤遥さんの卒業に関するメンバーからのレスポンスが配信されたようです。まだ見れていませんが、佐藤さんの様子がかなり気になります。荒ぶる元気を失ったのでしょうか。それとも大人になったのでしょうか。今後の様子を見守るしかありません。