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望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

水平のゾンビ、垂直のゾンビ 先祖はどこへ行った?

1.ハロウィン=お盆=水木しげる百鬼夜行(1)

 ハロウィンは、古代ケルト発祥。その期間は先祖が戻ってくる。そのシステムは日本のお盆に似ている(2)。

 お盆には、野菜の乗り物を作ってお迎えして、灯篭などでお送りする。だが仮装はしない(3)。それは、あの世とこの世の扉が開く、という仕組みではないからだろう。日本の死生観(5)に扉はふさわしくない。扉を管理するという感覚もそぐわない(4)。分かれてるけどつながってる。そんな感覚。

 だが、ハロウィンはあの世とこの世の扉が開く。だから先祖だけでなく、悪霊や妖怪も出てくる。仮面は魔よけ。仮装は妖怪になりきって、妖怪たちの目を逸らせるため。

 だから、日本におけるアメリカ式ハロウィン仮装の正解は、水木しげる先生や妖怪ウォッチなんかの妖怪コスプレのはず。

2.アメリカ式=アメコミ=映画:妖精界の不在=歴史の無い集団

 いきなり、「アメリカ式」とか書いた。日本のハロウィン仮装はやはりアメリカ式直輸入。ハロウィンはカソリックが取り込んで、万聖節との異名もつけた。だが今それはおいておく(6)。

 アメリカ式には歴史が無い。民族として深層意識に刷り込まれた共通項目が無い。それは妖精を持たないということ。先住民が持っていた聖霊を踏みにじった。心の無い社会。物欲主義。商業主義。そこでハロウィンをすれば、当然、アメコミ、ディズニー、ハリウッドのオンパレードになる。それらがアメリカの聖霊たりうるかは時が定めるだろう。

 アメリカ式には霊が無い。物に宿った魂らしく見えるのは、たんなる擬人化で、擬人化とは自分の投影だから、そこに付喪神とか妖精とかの要素は無い。

 アメリカ式には霊がいない。だから、ホラーが作れずスプラッタになる。善対悪の対決図式しかつくれない。宇宙の危機だって家族愛の物語に収斂してしまう。家族が大事。世界のみんなが家族。俺が父親。反抗する奴は家族じゃない。そういうメンタル。

 たぶん、オーストラリアも似ているかも。アボリジニ(7)を抑圧して歴史が無い。日本なら、アイヌコロボックル(8)。沖縄のキジムナー(9)がマイナーなのも同じ理由かもしれない。GHQは、その点は寛容だった。それ以前に日本は文明開化で大事なものを捨ててしまっていたけども。だけどジャパニーズホラーはまだかろうじて生き残っているから。

3.垂直ゾンビと水平ゾンビ

 仮に、死者がこの世に来たものを、「ゾンビ」と名づける。ブードゥー教はおいといて。で、ケルトのハロウィンや日本のお盆の死者は、死後の世界から戻ってくる。死後の世界=黄泉の国。もっと極論すると、精神世界=魂世界、から、この世へやってくる。

 日本では丁重にお迎えする。日本の場合、怨霊とご先祖である死者とは別世界にいるようで(10)、ケルトのように一緒に出てきちゃうということはないらしい。それとも、盆踊りとかは、魔よけの意味があったのだろうか(投げっぱなし)。

 ともかく、こちら側は、垂直移動をしてくるゾンビなので、垂直ゾンビ。この世とは分離されたところから訪れる精神的な、魂的なものである。

 因みに、付喪神とか、妖怪とかは、斜めに競りあがってくるような感じ。魂がこの世の物質によって偏光して現れるのが付喪神だったり、妖怪は、精神界とこの世のはす向かいから不意に現れるような感覚。

 一方、アメリカ式のゾンビは、この世にあり続けるものだ。この世で腐りゆく肉体ひきずり、生きている物を食らう。このゾンビは病気なのだという。だから感染する。この世で完結する存在。だから、水平ゾンビ。

 水平ゾンビには魂がなく、心がない。脳を破壊すると止まるので、脳幹反射によって生存するものであるらしい。思い出されるのは、AI実験。チューリングマシン。ロボットの類。物質主義が求める究極の存在が、人間のごとき機械仕掛けだ。その反対で、人間を機械やケミカルで超人化する方向も盛んだけれど。結局の目的は同じだ。人間は人間を分かりたい=作りたい できれば女性抜き、つまり聖霊抜き、イコール科学の力でっていう父の意地かな。(イエス=キリストはマリアの代理出産で、そこで疎外されたのは人間の男(ヨセフ)ですけど何か?)

 移民があつまる人種の坩堝であらゆる地域の聖霊を、アメコミや映画の形で取り込んで、アメリカ式=商業主義式に世界に発信して、それをとりこむ日本人。言い古された日本人論なんて放っておいて、楽しければいい。経済活動が活性化すればいいんだ。でも、先祖も大切にね! 商業化するには魂を貨幣に両替しないといけないので(11)。そして貨幣を魂に戻すのは、とても困難なので(12)。以上 

(1)大徳寺真珠庵蔵の百鬼夜行絵巻をやっと見れた!: いづつやの文化記号

(1)でも、仏教だと死んだら輪廻に落ちるのでもう生前の姿ではあり得ないのでは?
 中国製の盂蘭盆経で、理論整合させているんだろうかなぁ。

(2)「おわら風の盆」(youtube) 風情ある着物と笠。あれは仮装?

(3)平成之大馬鹿門│ちくさええとこネッと

(4)臨終のときたてる屏風。仏様の指と自分の指とをむすんでつれていってもらう。

(5)wikiペディア「ハロウィン」キリスト教との関連

(6)【インディアンLife】 - 歴史や文化に迫る!

(7)オーストラリアとアボリジニの歴史

(8)小さな国へのみちしるべ−コロボックル物語ファンページ−

(9)キジムナーとキムジナー|おむすびの完プログ

(10)「六道」的な。

(11) 中沢新一『純粋な自然の贈与』など

(12) 大乗仏教 布施波羅蜜 とか。