望月の蠱惑

enchantMOONに魅了されたので、先人の功績を辿って、自分も月へ到達したい。

ニュータイプ

新傾向といふ新しさの類似性 ―『植物祭』前川佐美雄さんから野村日魚子さんそして河東碧梧桐さん

はじめに 似ていることは悪いことではない。似てくることをおもしろいと思う。似ていると感じる私の感覚が固着しているのかもしれないし、定型を脱しようとする試みが普段意識されることのない日本語の天井にぶつかって似通った放物線に収斂してゆくのかもし…

ブラックリスト8までの感想 ―失敗した贋の終わり(cf.蓮實重彦さん)に始まる可能性

今回のブログはドラマ『ブラックリスト 8』の最終回ネタバレを含みます。ご承知おき下さい。 はじめに ブラックリストというドラマをCSで見ていて、先日、シーズン8の最終回前と最終回を続けて見終えたところだ。 このドラマは当初、ユニークな犯罪者と組織…

コトは切断出来ないということ ―阿部完市と熊谷守一と島田修二

はじめに 前回も引いた以下のサイト。 weekly-haiku.blogspot.com ここに、とても興味深い「俳論」が引用されている。今回のブログはこの論について思ったことを記していく。 1.新しい回路基板の実装 俳句を作る、一句を成就するということは、言葉、言語…

即身仏と割腹 ――速度と重力について

はじめに 『身体の宇宙誌』のメモを作っている。以下は再読を始めたばかりのころの感想文。 『永い屁(自作小説)』では、明確に「即身仏」を打ち出すこともなく、したがって「即身仏」の速度、つまりは肉体の速度から逃れるために必要な自由落下に関するこ…

わたしの短歌のつくりかた クロマニョン脳になりたい

はじめに noteの「六枚道場」という文芸サークルに投稿される作品はどれも尖がっていてすばらしいのです。 note.com ことさら、〈詩・短歌・俳句〉部門の常連の方々の、言葉のセレクトに常々やられています。そこでは、形式の表層にとどまりながら逸脱するこ…

知覚と認識のフィルタリング ―鬼を外に出せば福は内にいる?

はじめに 結論は出ていない。仮説段階ですらない。空想だ。 仮説 正常な認知とは、五感を様々なレベルでフィルタリングし成型されたものだ。そのフィルタリングの過程で、捨てられている知覚には、「霊感」や「共感」などを含む、いわゆる「超能力」とが含ま…

カミーユ、コブラと浦飯、加藤との違い

はじめに いつも「ニュータイプ」のことを考えている。 今日は、アムロ・レイとカミーユ・ビダン両者のニュータイプ表現の違いが気にかかった。そこから、意識、認識、心、念、霊力、超能力、呪術、などが意識を流れていって、「媒介」という論点に至った。…

動態学 ―存在はとめどなく、とどめない

動態学とは 始めにこの言葉をみつけたのは以下の雑誌 『リブラリア vol.0(1988年11月10日)』142p 【動態学】変化を動きのままにとらえる発想法 田中優子 一、社会や人類や文化や人間の動き(ダイナミズム)そのものの法則性を対象とする 一、…